編集日記 第1回「初めまして、ニームツリー・マガジンです」

星の数ほどあるwebマガジンの中からニームツリー・マガジンを見つけ、開いていただき、ありがとうございます。
私はニームツリー・マガジンの編集長、羽田朋美(はねだともみ)です。
気づけば大学卒業後から20年(!)近く、編集の仕事をしています。長い間出版社に勤めていましたが、2013年に独立してからは、Neem Treeという編集チームで雑誌、書籍、カタログ、webなど、さまざまな媒体の編集に携わってきました。

そのなかで、昨年あたりからニームツリー独自のメディアを作りたい!という思いが湧いてきました。

Neem Treeの原点であるママ向け雑誌『Neem』が休刊してからしばらく経ちますが、今も尚、当時Neemをお読みいただいていた方からあたたかいメッセージをいただくことがあります。「原発事故直後の不安な子育てを支えてくれた」「家族との暮らし、自分自身の生き方を今一度見直すきっかけを与えてくれた」と。
二子玉川で、当時の付録のエコバッグを使っていらっしゃる方をお見かけすることもあり、なんかもう、ありがたくて、幸せで、たまらない気持ちになるのです。

さらに遡ること10年前。当時私が編集長を務めていたティーン誌の読者だった当時の女の子たちがママになり、偶然出会った場所で「毎月発売日が何よりも楽しみでした」「モデルがみんなかわいくて大好きで、読むだけで元気をもらえました」と、うれしいメッセージをいただく機会が増えました。ギフトのようにうれしくてありがたい瞬間です。

ふと、数えきれないくらい受けた出版社の就職試験の面接で、「読後何年経っても覚えている、人生にずっと寄り添うような出版物を世に送り出したい」と熱っぽく語っては落ちまくっていた学生時代を思い出しました。
そして、いつのまにか思いが現実化していることを知り、ハッとしたとともに、幸福感でいっぱいになったのです。さらに、その幸福感は、人生の目的をひとつ叶えたところからきたものだと感じました。

人生の目的……というと何だか大仰に聞こえるかもしれないけれど、それは誰もが持っていて、それを達成していくことで、人は生きるよろこびを実感できるのだと思います。

私の次なる目的は、「なんか今、流れが滞っているかも!」というときに、さらさらと流れ出す手がかりとなるような情報を発信すること。
何しろすべての人びとに自分らしく、しあわせに自分を生きてほしいと願っています。自分が心から満たされると、人は自然と与えられるようになるから、そのプラスの連鎖が広がって、やがて社会を充したら素晴らしいと、最近本気で考えているからです。
丁寧な暮らしの先にある、社会とつながった暮らし、生きていくうえでの使命みたいなものを実現する暮らしに目が向く人が増えたら、きっと変わるはず!

最終目標は、今の社会をもっとよくすること。平和で、愛に満ち溢れた地球にすること。

そのためにできる、とてもちいさなアクションを始めたいと思います。

2020年3月6日 NeemTree MAGAZINE(ニームツリー・マガジン)編集長 羽田朋美